office-yokoonoのブログ

Be yourself no matter what they say、As your own 司法書士

事業の見極め、ちょっと語ってみます。 【第4回】

事業の見極めについてお話いたします。 

 
会社を継がせる目的は、継がせる価値のある会社を存続させることです。

では、継がせる価値のある会社とはどういう会社でしょうか。
 
事業は必ず付加価値を創出しています。

社長の会社が創出した付加価値は商品・製品・サービスとなって、

経済社会の役に立ち、日本の経済の活性化に寄与しています。

この創出している付加価値を継続していくことが会社を継がせる本質となります。

会社を継がせる為には、

社長の会社が継続して付加価値を創出できているか否かを

まずは見極めなければなりません。
 

会社は、経費(固定費)を上回る付加価値(適正な付加価値)を創出し、

利益を出さなければならないので、

継続的に適正な利益を出している会社が条件となります。

まずは簡単に見極めの前提として、

会社の現時点での経営課題を検証してみましょう。
 
 
(1)経営課題

■財務

・資金関連

・資金繰り、支払いに困窮している

・大量の不良在庫、仕掛品を抱えている 

・生産に関わらない機械装置が多い 

・営業赤字が3期続く 

債務超過である 

・借入が年商以上ある
 
■事業関連

・3期連続で減収している 

・製品、サービス等のマーケットが縮小傾向にある 

・得意先の業績が低下傾向にある 

・同業者の倒産や廃業が多い 
 

■その他

・従業員やパートなどの人手不足 

・事業用資産に代表者の個人資産が含まれている 

・土地、建物に抵当権が設定されている。
 

上記の13項目に当てはまるかどうかチェックして下さい。
 
1つも当てはまるものがなければ、

そもそも「事業の見極め」は不要です。

 

会社を継がせるか否かの見極めになりますが、

現時点での経営実態の把握にもなります。

見極めることで事業を磨くことができます。

事業の見極めは、社長の経営者としての覚悟と意欲が最も重要な要因です。
 

 

次は、事業継続か廃業かの見極めともなりますので、

一歩引いて客観的に冷静に考えてみましょう。 


では、始めましょう。
 
(2)事業の見極め

■経営者としての覚悟と意欲 事業を承継する必要性はありますか、

 また承継する覚悟はありますか。

■営業利益を稼ぐ方策 どの事業で、どこから、どうやって、

 いくらの額を稼げると書き出せますか。

■利害関係者の理解や支援体制 受注先や資金繰りの協力など、

 取引先や金融機関との関係は良好ですか。
 
上記の事業の見極め3項目、どうでしたか。

1つでも「はい」があれば、事業を磨き上げ、継がせる事も可能です。
 

(3)事業の磨き上げ

・経営内容の見直し

・取引関係の見直し

・資金繰り等対策

・金融機関政策見直し

・コスト削減     等々
 
事業の継続性に不安がある場合にも、

見える化」や「磨き上げ」、事業再生手続きの活用等により、

会社を継がせることが可能となる場合もあります。

特に従業員・取引先との関係で、事業継続が望まれるケースもあり、

具体的な検討を行い、事業継続の可能性を探りましょう。
 

 

事業の磨き上げは、自ら実施することが必然ではありますが、

対応が多岐にわたるため、

効率的に進める為に士業等の専門家や金融機関等に

相談される事をお勧めいたします。

 

 

 
(4)廃業という選択

1つも「はい」がなかった場合、

事業は継続することが基本の基本ですが、

経営の本質から考えると、

「ビジネスは撤退できる時に撤退する」というのも、

本来の選択肢の1つとなります。
 

『廃業』を選択するのも、社長の重要な意思決定です。

 

廃業する時に一番重要なのは、

社長の後の人生の幸せに繋がる廃業をすることです。

 

廃業したからといって、社長の人生が終わるわけではありません。

社長の新しい人生の始まりです!
 
幸せな廃業とは、

債務超過に追い込まれて倒産することがないよう、

ある程度経営余力のあるうちに、計画的に事業を終了することです。
 
・財務状況の把握

・早期の債務整理(借入金の返済、債務整理手続きの活用等)

・廃業資金の確保 ・取引先、金融機関、従業員への説明
 

廃業までのスケジュール表や、清算貸借対照表の作成をする等、

計画的に上記の事項に取り組むことが、幸せな廃業につながります。
 

 

廃業を含む様々な経営課題に関するワンストップ相談窓口として、

中小企業庁が各都道府県に「よろず支援拠点」を設置していますし、

士業等専門家も相談に応じています。

早期に士業等専門家に相談することをお勧めいたします。


 
 
社長の会社は、

経営の全てを社長の卓越した経営手腕に

依存していることが多いですか。
 

会社を継がせると、

経営は社長から後継者に移るので

承継後も同じように現在の経営が継続するという保証はありません。

事業の見極めには、

社長が交代した後も

適正な付加価値と利益を継続的に創出できるか否かの判定が必要となります。

 

 
社長、今、自分が若かったら、

社長は今の会社の経営をさらに続けたいですか。

借入金が多くてもです! 

また、後継者は自分と同じ苦労ができると思いますか。
 
自分の会社の事業を見極めるって、

社長にとって最もシビアな判断になります。

会社を継がせる場合、最終的には、事業の継続は後継者の意欲と覚悟になります。

後継者に意欲と覚悟を持ってもらうためにも、

事業を見極め、改善するべきところは改善することによって、

会社を円滑に継がせることができます。
 
 

会社は継がせることができる会社なのか、見極められましたか?

 

最後までお読み頂き有難うございました。

また順次発信いたします。

 

わざわざこのブログを訪問するのがめんどくさい、

一気に事業承継について知りたい、

とおっしゃる方には、


事業承継に関する無料のメルマガ・無料E-BOOKの配信ご用意しています。

 

↓  ↓  ↓  ↓ ↓  ↓  ↓  ↓ ↓  ↓  ↓  ↓ ↓  ↓  ↓  ↓ ↓  

 

よろしくです♪

f:id:office-yokoono:20200229153211j:plain